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伝わる英語表現法 (岩波新書)

伝わる英語表現法 (岩波新書)

長部 三郎

伝わる英語表現法 (岩波新書)

定価: ¥ 735

販売価格: ¥ 735

人気ランキング: 195954位

おすすめ度:

発売日: 2001-12

発売元: 岩波書店

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



「簡潔平明」までの苦しくて遠い道のり
「簡単な英語こそ正しい」とかいう帯の煽りがあったと記憶していますが、ここに書かれていることは、おそらく語学学習上最も困難なことです。なんとなれば、「考える力」とモロに直結してくることだからです。

日本語と英語は全然違う。あまりに違う。英語の「他者性」を見据えよ。他者性の認識は人間同士においてさえ極めて困難だが、それをやらねば日本語を英語に変身させることは出来ない。日→英に取り組む場合は、まず日本語をよく理解する、分析する、日本語のパンチ力に惑わされずにメッセージ全体を汲み取る、意味を徹底して解きほぐす。訳出にあたっては難しい英単語は使わない。適訳となるシンプルな言葉が必ずアナタの中にあるはず…云々。

「なんだありきたりなコトじゃん」と思う方は、試しに本書の練習問題に挑戦してみて下さい。そして長部氏の模範訳と比較してみて下さい。模範訳では簡単な英単語しか使われていませんが、アノ日本語からコノ英語に「旅する」のがいかに「驚異的な旅」か分かる人は…分かる人は分かるというか、きっと身震いするでしょう。

ちなみに私は「通訳」の観点から本書を読んだのですが、もしかしたらこれは時間的に余裕があり最上の訳出を目指すことの出来る「翻訳」向きの模範訳出かな、とも思いました。咄嗟の訳出(通訳)でここまで日本語原文を噛み砕いて完璧に正確で簡潔な英語に流し込むなんてムリ…じゃないですか???

しかし長部氏がお説きになる「国際化時代と英語学習の意義」とか「異文化コミュニケーション」とか「学校英語を教養主義から実用主義にせよ」とかとかの言辞には、若輩者ながら、共感も同意も致しませんでした。正直なところ、私は日本人が多少グロテスクな英語を喋ったからとて、誰がをそれを咎める権利を持つのか、と思います。通じる範囲でのグロテスクならば、それは英米人の方が努力して付き合うべきものです。日本人よ、英語と付き合うことを恐れずに国際的コミュニケーターを目指すべし、と言われても、ならば、英語を喋る英米人は生まれながらにして国際的コミュニケーターだってのぉぉ?、と喧嘩売りたくなってしまうなー。

しかし英語の本としては文句なしに素晴らしい一冊です。当然五つ星を進呈致します。

重厚な英作文を出題する大学の受験生にはお勧め
提言はいろいろあるが,印象深いのは,抽象的な趣旨の和文英訳は,たとえ一文で出題されていても意味内容で複数に分断し,複数文で解答せよ,というもの。受験生時代にはこれに抵抗があって,わたしは無理やりandとかで結んでいなかっただろうか(最近の大学入試英作文はとても難しいが,私が受験生だった当時,出題者の意図はミエミエで,この英作文でどんな熟語を使わせたいかは一目瞭然だった)。
「国際情勢」が「international situation」ではなく「what is going on in the world」とすべきという本書の売り文句にしても(表紙カバー見返し),「家電製品」の訳語が思いつかなければ「things like refrigerators」とやれ(93頁)とかいう提言は,たしかに要領さえ体得すれば使える技術だ。昔はこういうのを“逃げ”と呼んでいたが,私は結構これで切り抜けて語彙力不足を誤魔化していた。「冷蔵庫」が書けなければ,「TV set」とかで逃げるしかない。
わりと重厚な英作文を出題する大学を目指す受験生には,気晴らしにでも読んだらいいと思う,という意味でお勧め。(756字)

ス・ゴ・イ
目から火の玉が飛び出るくらいパンチある英作文のアドヴァイス連打連打、痛快でたまらん。
たとえば、課題(1)「これは空気が熱せられた時の現象だ。」についてはこんな感じで来る。
「この文を見て大概の人は「現象」=phenomenonだ、と飛びつくでしょう。」
そうっす、そうっす、そうっすね。
「そこで、これを使って、“This is a phenomenon when the air is heated.”とします。」
うんうん、しちゃう、しちゃうかも。
でも、ダメ?硬い?
「これではThis is a phenomenonと when the air is heated.がつながっていません。」
おおお、たぁーっしかに!確かに、そうでした。
「「現象」をwhat happensとすれば、This is what happens when the air is heated.(…)となって一発ですんでしまいます。」
や、やった。一発で沈んだ。快感。
こんな気持ちのイイ英作文の本はなかなか無いです。
ただ、ボキャブラリーは、別途、増やしていく必要があるんだろうなぁ。

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